「難聴」とは、聞こえ「にくい」状態を指します。 「少々聞こえにくい」から、「全く聞こえない」まで、程度はまちまちです。
【難聴とは】
しばしば、「難聴といわれたけど聞こえますよ」と怪訝そうにする方がありますが、「難聴」という言葉を、「全く聞こえない、という『病気』」として誤認されていることが少なくないようです。
現在聴力が障害されている(=難聴)か、それが直るものか否か、進行するものか、ということが重要なのです。
聴力レベルの低下した状態を意味するだけであり、「難聴」という病気があるのではありません。病気の種類としては「感音性難聴」、「伝音性難聴」、「混合性難聴」などと表現されるものがあります。
- 突然耳が聞こえなくなった
- 突然耳が聞こえにくくなり、耳鳴りやめまいもする
- 相手の言葉が聞き取りにくい
- 年をとるにつれてだんだん聞こえにくくなっている
大きく分けて感音性難聴と伝音性難聴の二つに分かれます。
伝音性難聴
伝音性難聴は、鼓膜の奥(中耳)のどこかに異常が生じて音が聞こえにくくなる病気で、急性中耳炎や滲出性中耳炎で聴こえなくなった場合もこちらの難聴であるといえます。
また、耳垢が詰まっていて聴こえない、といったような場合も伝音性難聴の一つであるといえます。
感音性難聴
感音性難聴は、さらに奥の内耳(中耳のさらに奥)、あるいは聴覚中枢に異常があった場合に聞こえが悪くなります。加齢による難聴や、内耳の炎症や、聴神経腫瘍などもこの難聴の原因になる場合があります。また、感音性難聴は原因不明のことも多く、その場合は治療に難渋する場合があります。
伝音性難聴
おおよその場合は、その炎症を取り除いてやれば回復の方向に向かいます。
耳垢の場合は、その除去を行なうことですぐに聴こえがよくなる場合があります。
感音性難聴
腫瘍など原因がはっきりしている場合はその治療を、それ以外の場合に関してはまず原因の特定が不可欠です。
突発性難聴の場合ですと、早めに治療をうければ、聴力の回復を期待できる場合もあります。